

最後に巡回あるあるもあるから見てみてね
巡回の業務内容・目的
施設警備の巡回業務とは、施設内の見回りをすることです。
基本的に徒歩で行いますが、稀に自転車を使う現場もあります。
巡回の目的は、施設内のいろいろな異常を発見することです。
もちろん、人が倒れている、焦げ臭いなど、緊急度の高い異常を発見することは重要です。
ただ他にも、窓ガラスにキズが入っている、照明が切れているなど、細かいことでも、いつもと違うことを見つけたら防災センターへ報告します。
商業施設の場合は、警備員が巡回することで、万引などの抑止を行なう「見せる警備」としての意味もあります。
巡回ルートについて
巡回のルートは複数あります。
例えば、午前中は1~3階を回るAルート、夜は4~10階を回るBルート、といったように、シフトでどのルートを回るか決められています。
すべてのルートを合体させると、建物すべてを、くまなく回れるように作られています。
大きな建物だと、ルートが多くなるので、覚えるのが大変です。
巡回の時に必要なもの
巡回の時には、鍵・無線を持っていきます。
鍵
鍵は、巡回中に鍵のかかった場所に入るため使用します。
巡回ルートによって、持っていく鍵が違うため、最初は覚えるのに苦労します。
マスターキーという、一本ですべての部屋に入れる夢の鍵があるのですが、落としたり破損したりすると一大事です。
「鍵は施設警備員の命」と言われており、施設警備員さんは、鍵の取扱いについて、やたらうるさいです。
その理由は、長くなるので、また別途書きたいと思います。
無線
無線は、人が倒れている、焦げ臭いなど、緊急性の高い異常があった時に、防災センターへ連絡するため使用します。
また逆に、防災センターで何か問題を検知した時には、巡回者を呼び戻したり、問題のあった現場へ向かうよう、指示を出すこともあります。
懐中電灯
懐中電灯は、夜の巡回時に使用します。
ただ現場によって、使用しないところもあります。
自分が最初についた隊長は、懐中電灯派で、「夜の巡回は、電気をつけてはいけない。巡回者が来たことを、侵入者に知らせることになる」と言っていました。
ただ、隊長によっては「電気つけないと足元危ないでしょ。怪我するよ。つけようよ」と言う人もいます。
現場の状況や、隊長の方針に柔軟に合わせていくのが良いと思います。
巡回業務を繰り返す警備員は、ビルにめちゃめちゃ詳しくなる
巡回のルートは、建物内のすべての場所を確認できるように作られています。
ですので、巡回業務を毎日していると、警備員さんは建物の構造にどんどん詳しくなってきます。
もしかすると、毎日通った学校でも「あれ?こんな部屋あったっけ?」みたいなことがあるのではないでしょうか?
警備員さんはビルの中をくまなく歩いて回るため、ほとんどそういうことはありません。
そして、警備員さんは、建物に詳しければ詳しいほど、仕事のできる警備員さんとして尊敬されます。
例えば、
新人の警備員

7階のトイレで人が倒れている!

わ、分かりました!7階のトイレですね!今から行きます!
⇨7階にトイレが2つあったため、どちらか迷って到着が遅れる
やり手の警備員

7階のトイレで人が倒れている!

・・・7階のトイレですね?トイレの前にベンチはありますか?

はい、あります

了解しました

7階の東側トイレに、傷病者あり!東側の3号エレベーターが最短ルートだ!
このように、「7階にはトイレが2つあって、片方のトイレの前にはベンチがある」ことを覚えている警備員さんは、できる警備員として、一目置かれます。
巡回は難しい業務なのか?
施設警備員の巡回は、それほど難しい業務ではありません。
お医者さんから厳しく運動を制限されているとか、足が悪くて歩きづらい、とかでなければ誰でもできる仕事です。
最初は巡回のルートを覚えるのが大変ですが、一度覚えてしまえば、頭をからっぽにして、ソンビのように建物内を徘徊しているだけでも、成立してしまいます。
ノルマもプレッシャーもなく、1人で行うので気が楽な仕事です。
ただ、巡回しながら建物の中を注意深く観察するようにすれば、いざという時に、頼れる警備員さんになることができます。
例えば、建物のどことどこに、消化器があるかをちゃんと把握しておけば、火災の時に役立つかもしれません。
ポンコツ警備員になるか、頼れる警備員さんになるかの分かれ道は、毎日の巡回時のちょっとした気構えかもしれません。

最近僕は、巡回はやっつけ仕事になりつつあるよ。これを書いてて気をつけようと思ったよ
深夜の巡回について
施設警備員の深夜の巡回は、冗談だと思うかもしれませんが、おばけがこわいです。
深夜誰もいない、がらんとしたビルを明かりもつけず、1人で歩くことを想像してください。
まあ怖いです。
毎日肝試しタイムがあるようなものです。
警備員になる時に、新任教育という法定研修があるのですが、その時に教官が
「おばけを怖がらない勇気を持つ」
みたいなことを言っていて、冗談かな?あんまおもしろくねーな、と思って聞いていたのですが、冗談ではありませんでした。
とは言っても、自分は我慢できないほどではありません。
ただ、世の中には霊感の強い人がいるそうで、夜の巡回が怖いから警備員をやめた、という人も過去にいたそうです。
ですので、霊感の強い人には、施設警備員は向いていないと思います。
まとめ
巡回業務は、最初にルートを覚えるのが大変ですが、一度覚えてしまえば、気合を入れた散歩、ぐらいの業務です。
巡回に限らず、施設警備員さんすべての業務を通していえることですが、慣れることがほぼすべてです。
慣れれば、毎日同じことの繰り返しです。
ただ、毎日同じルートで慣れてきても、たまには、少し気を張って、注意深く巡回をしてみるといいかもしれません。

おばけだけは、どうしても慣れないよ
巡回あるある 10選
- 無線を忘れて巡回に行く
- ビル内に確実に地縛霊がいると思われる個所が存在する
- 監視カメラがある通路では、カメラを意識して指さし確認をしてみる
- 巡回に行った直後、発報して防災センターへ呼び戻される。行ったり来たりして興奮する
- 階段を降りるのが早くなる
- 間違えて違うルートの巡回をしていることに途中で気付くが、気合いで帳尻を合わせる
- どこからか、おいしそうな匂いが漂ってくる
- 鍵をちゃんと閉めたか不安になって、戻って確認する
- ガラスに少しキズがあるが、前からあったキズかもしれない
- 人気のいない場所で、サボっているビルの人に遭遇する
警備員指導教育責任者資格を取得されたらいかがですか?少なくとも国家資格ですから。
コメントありがとうございます!
自分は資格で取るとしたら、施設2級かな、と思ってます。
実は以前、会社に取るように言われて断ったんですが、このブログを初めたので、取ってみようかな、と思い直してるところです。
指導教お持ちなんですか?
もし何か至らない点や、お気づきの点があれば、ご指摘頂けますと幸いです。