
受付の業務内容は現場によって異なります。この記事は一般的なオフィスビルを想定して書かれています。

最後に受付あるあるもあるから見てみてね
裏口の受付の特徴
ほとんどのビルには正面玄関と、裏口があります。
正面玄関の受付は、きれいなお姉さんが担当していることが多いですが、裏口の受付には、だいたい警備のおっさんが座っています。
警備員がいる裏口の受付は、基本的に搬入業者や作業員などが利用します。
裏口なのであまり目立ちませんが、実は大きな建物だと、毎日かなり多くの人が出入りをします。
例えば、デパートなどの商業施設では、搬入業者が大量に来るので、戦争のように人が押し寄せる時間があります。
私が勤務しているオフィスビルの場合は、搬入業者はそれほど多くありません。
ただ、車寄せが裏口にあるため、車で来る人たち(偉い人が多い)が裏口を利用します。
人の出入りはそこそこありますし、気を使うこともあります。
現場によっては、全く人が通らず、ただ座ってるだけ、という羨ましいところもあります。
中には、受付業務そのものがない、という現場もあります。
このように、受付業務は現場によって、色々な特徴がある業務です。
受付(出入管理)は慣れないと大変
警備員の受付業務は、裏口で出入管理をすることです。
我々は警備員ですので、間違って不審な人物を建物に入れてしまうと、大変なことになります。
ただ、現場に配属されたばかりだと、どのような人が出入りしているのか分かりません。
来る人来る人すべてを、不審者ではないかと、疑ってかかるので大変です。
いちいち、

ど、どういったご用件ですか?ご訪問先をお伺いできますか?
といった感じで、確認していく必要があります。
自分も最初のころは、30分も受付に座ると、ぐったりとしていました。
慣れるまでは、なかなかうまくいかず、先輩から怒られたりもしました。
長くやっている人は初心を忘れているので、新人がまごついているのが理解できないのだと思います。
それが慣れてきて、だいたいどのような人が来るか分かってくると、

こんちわー!はいどうぞー
といったように、スムーズに手を抜けるようになります。
現場にもよると思いますが、だいたい半年から1年くらいは慣れるまで時間がかかるかもしれません。
ただし、一回慣れてしまえばこっちのものです。
そして、慣れてからが施設警備員の醍醐味といえるでしょう。
毎日同じことの繰り返しですので、1ミリも頭を使わずに仕事ができるようになります。
施設警備員は、慣れるまでは大変ですが、一度慣れてしまえば、とても楽な仕事なのです。
出入管理以外の受付業務
警備さんの受付業務は出入管理だけではありません。
出入管理の他にも、ざっとこのような業務があります。
- 電話対応
- 鍵の管理
- 荷物の預かり
- 落し物の管理
- ビル内の開扉対応の窓口
- モニター監視
- 日誌・報告書の記入
- …etc
他にも、正面受付のお姉さんが帰った後、警備員が正面受付の業務を、そのまま代行したりもします。
昔の警備員さんは、いかめしく立っているだけで良かったそうですが、今はサービス業としての側面がかなり強くなってきています。
警備業以外の付帯業務が、かなり多いです。
ですので、覚えることが多くて最初は本当に大変です。
簡単な仕事だと思って始めたのに、話が違う、と思うこともあるかもしれません。
ただ、何回も言うようですが、一度慣れてしまえば毎日同じ事の繰り返しになります。
警備ってサービス業なの?
これはかなり難しいところだと思います。
世の中には、なぜか偉そうな警備員がいますが、全くもって意味不明です。
最近では、警察官も腰が低いというのに、偉そうにしている警備員を見ると、痛々しく思います。
警備員も、ビルに出入りする人たちを、お客さまと捉えて、失礼のないように対応しなければなりません。
ですが、完全にサービス業のつもりで、お客さんからの要望に気軽に応えていってしまうと、どんどん忙しくなってしまいます。
その結果、忙しさにかまけて不審者をビルに入れてしまうと大チョンボです。
我々はお客さんからのクレームも怖いですが、一番怖いのは不審者をビルに入れてしまうことです。
また救いのないことに、いくらお客さんの要望に応えても、警備員さんの給料はあがらず、仕事だけ増えるという現実があります。
ですので、お客さんの要望に応えるのは大事ですが、線引きが重要になってきます。
例えば、自分の働いている現場では、重そうに荷物を運んでいる人がいても、手伝ってはいけない決まりがあります。
自分は最初そのルールを聞いた時、喜んでもらえるし、ちょっとぐらいサービスしてもいいじゃん、と思いました。
何よりも、

すいませーん、ちょっと警備員さん手伝ってもらっていい?

すいません!できません!

え?
みたいな、会話をするのが嫌でした。
ですが、最近は心を鬼にしてきっぱり断るようにしています。
警備さんは荷物を運んでくれる、という慣習が出来てしまうと、どんどん荷物運びの依頼がまいこんできてしまいます。
その結果、本来の警備の業務をほっぽり出すはめになったら最悪です。
もちろん、単純に仕事が増えるのも嫌です。
これは聞いた話ですが、ある大手警備会社の警備員は、落ちているゴミを拾ってはいけない決まりがあるそうです。
一般の感覚からは逸脱していますが、警備業をしている側からすると、あり得る話だと思います。

ここだけの話、先輩が綺麗な女の人の荷物をせっせと運んでいるのを見たことがあるよ
まとめ
警備員の受付業務は、警備業とサービス業の、絶妙なバランスの上に成り立っています。
不審者を入れないことはもちろんですが、同時に、来館する人に失礼があってもいけません。
警備員はよく見下される職業と言いますが、オフィスビルの警備員さんに限って言えば、そこまででもない印象です。
ビルで働いている人からすれば、毎日顔を合わせる警備員さんと、険悪になってもメリットはないからです。
ちょくちょく、差し入れをくれる人などもいます。
警備さんの受付業務は、お客さんにそこそこ喜んでもらいながら、不審者を入れないのが重要な業務なのです。
警備員の受付あるある15選
警備受付あるある
- おしりが痛いと言いだす隊員がいて、ドーナツみたいな座布団が導入される
- 座っていると寝てしまうので、受付で立哨
- カウンターの下で靴を脱いで足の臭いを逃がす
- イスがぼろい
- 冬場は足元のヒーターが素敵すぎる
- 差し入れのお菓子を、一人で食べてひんしゅくを買う隊員がいる
- ソリティアが上達する
- コーラの自販機の補充の人、なぜかみんなイケメン
- なぜか忙しい時に限って、異常警報が鳴る
- 不審者が来たと思って止めようとしたら、私服の隊員だった