

警備ロボットについて、施設警備員の僕なりの考えを書いてみたよ
警備ロボットはSFの話...?
最近の警備業界の3大トピックは「圧倒的人手不足」、「警備ロボット」、「働き方改革」です。
「圧倒的人手不足」と「警備ロボット」の2つはセットみたいなもので、人手不足をロボットが解消するため、色々な会社が現場への本格導入へ向けて、実験を行なっているところです。
警備ロボットはSFの世界の話ではなく、現在の圧倒的人手不足という、切迫した問題を解消するための、現実的な解決策なのです。
警備員さんはいらなくなるの?
現場の警備員として気になるのが、我々の仕事、ロボットに奪われちゃうんじゃないの?ということです。
最初はちょっと怯えたのですが、よくよく考えてみると、まあしばらくは大丈夫だろう、という結論にたどり着きました。
確かに長い目で見ると、超高性能なAIロボットが、完全に人間にとって代わることはあると思います。
ですが、しばらくはそんなレベルのロボットは出てこないとふんでいます。
警備員の仕事は「立哨」「巡回」「受付(出入管理)」「緊急対応」に分けられます。
その内、「立哨」「巡回」業務はロボットでもできそうですが、「受付」「緊急対応」は対人の仕事ですし、まだまだロボットでは厳しいと思います。
ちょっとしたおしゃべりであれば、対応できるロボットもいるのかと思いますが、実際の現場で、ガチガチのガチで働くとなると、まだ難しいと思います。

6時から約束があるんだ!早くしてくれ!

聞き取れません。もう一度お願いします

あっちで人が倒れている!

聞き取れません。もう一度お願いします
こんなことになってしまうかもしれません。
また、巡回業務も最低1日1回は、人間がしないといけないと思います。
あまり知られていないと思いますが、深夜の警備員さんは巡回で、空いている窓をそっと閉めたり、電気ポットのスイッチをそっと切ったり、ビルの妖精のような仕事をしているのです。
ロボットと警備員さんの共存について
現場にロボットが来ても、すべての仕事をロボットがするのは難しいと思います。
おそらく、業務の一部をお願いして、人とロボットが共存する形になるのではないでしょうか。
警備員を一人を解雇して、ロボットに置き換えるのではなく、ひとりひとりの業務の一部分を、ロボットに任せるという考え方です。
ロボットの導入で人員の削減はできますが、人員の大幅な削減はできないと思います。
ですので、仕事がなくなるかもしれないと、そこまで警戒する必要はないと思います。
むしろ、現場の警備員にとって、ロボの導入は喜ぶべきことかもしれません。
なぜかというと、仕事が楽になるからです。
ロボットが巡回・立哨業務をするので、それを監視する業務が増えるかもしれません。

僕は立哨より監視業務が好きだよ
もちろん、手の空いた時間で警備員は、緊急対応時のシュミレーションを行なったり、防災関連機器の訓練を行なうべきです。
ロボットのマニュアルを確認するのもいいかもしれません。
ですが、おそらく施設警備員の資質から考えて、ロボに仕事を任せてぼけーっとする時間が増えるのではないか、と考えています。
働き方改革で警備員がピンチ
働き方改革で警備員さんの働き方が、変わるかもしれない、というのも警備業界の大きな話題の一つです。
警備員の時給はもの凄く安いです。
ですので普通の働き方をしていたのでは、とても生活できません。
長時間労働をして、残業代で生活を成り立たせる職業なのです。
それなのに、今後は働き方改革であまり残業ができなくなるそうです。
このままでは警備員が生活ができなくなるかもしれない、という悲しい問題があります。
ロボを導入した働き方改革
ロボットを導入して、現場の人員を削減し、人の時給を上げる。
これで、働き方改革で警備員が生活できなくなる問題も、解決するかもしれません。
例えば、警備員が1日、5ポスト必要な現場があるとします。
ロボのいない現場
ロボ | 人 | |
ポスト | 0 | 5 |
コスト/当務 | 1万円 | 2万円 |
小計 | 0円 | 10万円 |
合計 | 10万円 |
僕の考えた最強のロボとの共存プラン
ロボ | 人 | |
ポスト | 2 | 3 |
コスト/当務 | 1万円 | 2.5万円 |
小計 | 2万円 | 7.5万円 |
合計 | 9.5万円 |
参考: 警備ロボット ー 月額30万円
※数字は全く詰めていません。大まかなイメージですので悪しからず
ロボを導入して、人の給料を上げてます。合計の費用は少し下がっています。
クライアントさんはコストが抑えられて、警備業界の人手不足も解消、警備員さんの生活も担保される。
三方よしです。
まあ、こんなうまくはいかないと思いますが、少し夢が膨らみます。

何にせよ、時給を上げて欲しいな
もしそうなったら、施設警備員はこれまで以上に、おいしい仕事になるかもしれませんよ。
自分は早くロボが量産されて、現場に来ればいいな、と思っています。
名前をつけて可愛がってあげる予定です。
だけど、あまり高性能すぎるものはいらないですからね。